トーク「日本の短編アニメーション業界はプロデューサーを求めています」を開催します
海外進出に強い意欲を持ち、将来海外での活躍が期待される国内の短編アニメーション作家を対象に、育成から海外展開までを一体的に支援する「New Way, New World: Program for Connecting Japanese Animators to the World」(略称:NeW NeW(ニューニュー))では、今年7月、第二期の公募枠作家の募集を行います。
第二期では、第一期からの大きな変化として、プロデューサーとの連携を重視したプログラムを組んでいきます。
ユニークな世界観を持った作家の数が世界的に見ても多い日本ですが、短編アニメーション作品を扱うプロデューサーの数はいまだに少ないままです。その数を増やすことが日本の短編アニメーション業界の今後の国際的な発展のための鍵となってくることから、NeW NeWでは、公募事業を通じた作家の育成に加え、プロデューサーの発掘・育成・アシストも行っていくこととなりました。今回、その第一弾として、NeW NeWコミュニティスクール番外編のトーク&相談会「日本の短編アニメーション業界はプロデューサーを求めています」を行います。
短編アニメーションは長編やシリーズよりもマーケットの規模が小さく、現状、短編作品のプロデュースは、多くの国において若く小規模な制作スタジオにとっての「訓練」(将来的に大きなプロジェクトを手掛けるため)や「育成」(駆け出しの有能な作家・プロデューサーに対する機会創出)と位置づけられ、資金調達は各種の補助金制度や企業内のR&D予算を組み合わせることで行われます。これは、長編やシリーズのように「投資」としてプロジェクトを成立させることは難しいことを意味していますが、一方で、適切な方法論と戦略のもとであれば(つまり長期的な尺度で見れば)、営利を目的とする企業が手掛けることは十分に意味が見いだせるものであるといえます。
今回のトークでは、NeW NeWのプロデューサーを務め、自身も株式会社ニューディアーのプロデューサーとして近年数々の短編アニメーション作品を手掛ける土居伸彰が、短編アニメーションのプロデュースについて、過去作品の例も交えながら、どのようにして成立させ、数々の映画祭での選出・受賞までたどり着けるのか(そしてそれらの作品の評価が会社にどのような新たな展開をもたらしうるのか)を具体的に、かつ反復可能な一般化も意識しながらお話しします。また、トークとあわせて、参加者からの具体的な相談・質問にもお答えします。
今回のトークは、通常のオンライン開催ではなく、現地開催となります。率直な議論を行うため、参加にあたってはイベント内で話された内容について他言しないよう同意いただきます(申込時の守秘義務同意へのチェックと、イベント会場での簡単な同意書へのサイン)。今回のトークの主な対象者は業界内のプロデューサーおよびそれに類する職種の方ですが、将来的にプロデューサーを目指す方や自作のプロデューサーを兼務したい作家の方も参加できます。第二期公募では、プロデューサーを伴った応募(作家が兼任も可)に加点されるため、第二期への応募を検討している方はぜひご参加ください。
日時:2025年6月25日(水)16:00スタート/18:00終了予定
会場:CG-ARTS 会議室(予定) アクセス:https://www.cgarts.or.jp/overview_access/
登壇者:土居伸彰(NeW NeWプロデューサー)
参加費:入場無料
申込方法:こちらのフォームよりお申し込みください。
※ 申込は6月24日(水) 24:00まで
※ お申し込みいただいたメールアドレスに、詳細な参加情報をお送りします。
事務局:CG-ARTS(公益財団法人画像情報教育振興協会)
kikin-an@cgarts.or.jp
講師プロフィール
土居伸彰
株式会社ニューディアー代表。ひろしまアニメーションシーズンプロデューサー。配給、映画祭運営、執筆・講演等を通じて、世界の様々なアニメーションの魅力を届ける。プロデューサーとしては、国際共同製作による短編作品の製作や、個人作家によるゲームやシリーズの制作も手掛ける。プロデュース作品に『マイエクササイズ』(和田淳監督、インディーゲーム/短編アニメーション)、『みじめな奇蹟』(折笠良監督/短編アニメーション/オタワ国際アニメーション映画祭グランプリ)、『普通の生活』(水尻自子監督/短編アニメーション/ベルリン国際映画祭短編部門銀熊賞)など。NeW NeWでは総合プロデューサーを務める。